レビュアー｜コミックシーモアレビュー

まるみんさん　(女性40代)

レビュー数

計707件

468件

221件

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まるみんさんのレビュー一覧

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かわいがるならシてもいい【単行本版（特典付き）】

北野仁
これは確かにかわいい
- (5.0/5.0)
- 2024/06/18
お姫様のように可愛がられたい元ヤン弁護士とその秘密を共有する後輩との恋のお話。
同級生のヤクザ圭吾に片想いしていた明希。その叶わぬ想いを知りながら側で明希を想い続けた竜二。明希の（▼続きを見る）

お姫様のように可愛がられたい元ヤン弁護士とその秘密を共有する後輩との恋のお話。
同級生のヤクザ圭吾に片想いしていた明希。その叶わぬ想いを知りながら側で明希を想い続けた竜二。明希の可愛がられたい欲望や圭吾への秘めた想い全てを受け止めた竜二の一途さが光ります。明希は元ヤンなだけあって、腕っぷしは強いし普段はクール。でも「可愛い」と言われたい明希は本当にとても可愛くて、そのギャップがとにかくエロくて最高でした。竜二の切ない想いが報われるのに10年かかってしまったけど、注ぎ続けた愛情がちゃんと明希に届いていたのが、明希の満足そうな可愛い顔から伝わりました。
2作目のお話は、特に良かったです。二人がえちな関係になる第一歩、本編ではあっさりと語られた大事な場面を一つ一つ丁寧に描いていたのは新鮮でした。確かに、誘惑したからといってもいきなり男の後輩とそんな関係になるのは難しいですよね。竜二がどこまで許されるかを恐る恐る試していく失敗したくない気持ちと、明希の可愛がられたいけどいきなり女のように求められることへの戸惑いが上手く表現されていて、こちらもヒヤヒヤしながら楽しませてもらいました。
この二人のいちゃいちゃならもっともっと見ていたい。続編が出来るなら希望したいです。
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湯宿の次男をどうにかしたい【電子限定特典付き】

碗島子
くすぐりの刑に性癖が潜む
- (4.0/5.0)
- 2024/06/18
幼馴染の男へのいかがわしい気持ちから逃れるため故郷を離れていた温泉宿の次男が、実家に連れ戻され家業を手伝うことに。そこで教育係としてつけられた幼馴染との恋のお話。
碗島子先生の性（▼続きを見る）

幼馴染の男へのいかがわしい気持ちから逃れるため故郷を離れていた温泉宿の次男が、実家に連れ戻され家業を手伝うことに。そこで教育係としてつけられた幼馴染との恋のお話。
碗島子先生の性癖ワールド、いつも新しい性癖の扉を開いてくれるのがとても楽しいです。今回はくすぐりの刑というお仕置きプレイがまさかの性癖のツボに。感じるところは最初はくすぐったいもの、というのを現実の形に落とし込んだお話は、幼さから大人の階段を登るようで、ストーリーともリンクしていて上手いなあと思いました。そして、いつものごとくエロさも健在。ちょこちょこある鉄男とのえちで湯二がどんどんいやらしくなっていくのは見応えがありました。
ただ、小さい頃に見知らぬ男に襲われるという事件には苦手意識がある方もいるかなと思います。幼い頃からの恋心を欲情と意識するきっかけは他のものが良かったかなぁと感じました。
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R-40BL【特典付き】

池玲文 / 嶋二 / 硯遼 / ハジ / せいか / カサイウカ / 松本ノダ / 鹿島こたる
オジ様たちの魅力溢れる
- (4.0/5.0)
- 2024/06/18
様々な作家様が40歳以上のオジ様たちを描いた読切アンソロジー短編集。
年齢を重ねたオジ様たちが揃ったこの作品。ダンディさやセクシーさ、くたびれた感じなどの良さもあれば、プライド故（▼続きを見る）

様々な作家様が40歳以上のオジ様たちを描いた読切アンソロジー短編集。
年齢を重ねたオジ様たちが揃ったこの作品。ダンディさやセクシーさ、くたびれた感じなどの良さもあれば、プライド故の戸惑いや手練れ感などオジ様ならではの感情も伝わってきて面白い一冊でした。欲を言えば、短編すぎて話に入り込む間がなかったのが残念。もっとじっくりオジ様の良さを堪能したかったです。
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メス堕ちBL【デジタル版・18禁】

座裏屋蘭丸 / 緒川千世 / ためこう / 山本アタル / 春泥 / 松基羊 / 松田うさち子 / 日野晶 / だん / へぶん / 丸木文華 / 葛西リカコ
座裏屋先生のダビデ像エチはすごい
- (5.0/5.0)
- 2024/06/17
様々な先生たちが描く読切アンソロジー短編集。
狙いは座裏屋先生の「眠り男と恋男」の続編、ジュードとロイスのその後です。思っていた通り、いやそれ以上に素晴らしいお話でした。とにかく（▼続きを見る）

様々な先生たちが描く読切アンソロジー短編集。
狙いは座裏屋先生の「眠り男と恋男」の続編、ジュードとロイスのその後です。思っていた通り、いやそれ以上に素晴らしいお話でした。とにかく画力が最高です。二人のダビデ像のような裸体と、皺や血管などが細かく描かれた大事な部分。それを最高の画角と僅かな修正で読める大満足な作品です。
他の作家様のお話は初見のものも多かったですが、幅を広げるいい機会になりました。とはいえ、座裏屋先生の作品のみが目当ての方には少々金額的にはお高いので、クーポンなどを使って安く買えると満足度が高くなると思います。座裏屋先生がお好きな方は必見です。
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飴色パラドックスアソートパック

夏目イサク
飴パラ好きなら大満足
- (5.0/5.0)
- 2024/06/12
「飴色パラドックス」の様々な特典ペーパーなどを集めた作品集。
一つ一つはとても短いですが、飴パラの二人が好きな人には欠かせない一冊です。日常から、その後など、ちょっとしたお話では（▼続きを見る）

「飴色パラドックス」の様々な特典ペーパーなどを集めた作品集。
一つ一つはとても短いですが、飴パラの二人が好きな人には欠かせない一冊です。日常から、その後など、ちょっとしたお話ではありますが二人が大好きなら読んで損はないと思います。どのお話も面白く、蕪木がとても楽しそうにしていて愛を感じられるのが良かったです。
えちは少ないですが、二人のキャラクター性や愛情を知るのにはとてもいいエピソードが満載で面白かったです。
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社内恋愛の相手は俺ですけど？

ニクヤ乾
綾川のお尻のラインがセクシーで最高
- (5.0/5.0)
- 2024/06/12
社内でも有名な犬猿の仲である営業マンとデザイナーの男が、実はみんなに内緒で社内恋愛しているお話。
犬猿の仲の二人がすでに付き合っているところから始まるお話なので、最初は何かの続編（▼続きを見る）

社内でも有名な犬猿の仲である営業マンとデザイナーの男が、実はみんなに内緒で社内恋愛しているお話。
犬猿の仲の二人がすでに付き合っているところから始まるお話なので、最初は何かの続編だったかな？と思いましたが、付き合ってから起こるあれこれを描いたストーリーで、最初の設定が斬新でした。会社での言い争いっぷりは周りがドン引きするくらい激しいのに、二人でいる時の甘々でラブラブな雰囲気との切り替えが見事で、逆にものすごく愛を感じました。仕事では手を抜かない男のプライドと、信頼出来る相手への甘えと愛情の両立が違和感なく同居していたと思います。
そして、えちもたっぷりでとてもエロいです。綾川はスーツを着ていても隠しきれないセクシーさがお尻のラインで出ているし、とにかく体のライン全てがキレイで最高でした。
でも一番は、ケツで抱きたいと言う男らしさと抱っこと甘える可愛らしさを持つ綾川のギャップが良かったです。巻末の描き下ろしを読むと、恋愛に期待せず割り切っていた綾川が、あんなにドロドロに甘えられるようになるまで山岸を好きになれたんだと分かり、二人の愛の深さがきちんと伝わってきました。二人の続編が本当に楽しみです。
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シュガードッグライフ

依子
こんなお巡りさんなら補導されたい
- (5.0/5.0)
- 2024/06/05
低身長＆童顔がコンプレックスの大学生が、近くの交番に異動してきた警官に間違って補導されかけたのをきっかけに仲良くなっていくお話。
物腰が柔らかく真面目な天沢と料理上手で面倒見の良（▼続きを見る）

低身長＆童顔がコンプレックスの大学生が、近くの交番に異動してきた警官に間違って補導されかけたのをきっかけに仲良くなっていくお話。
物腰が柔らかく真面目な天沢と料理上手で面倒見の良い唯純。年齢差や立場の違いを感じさせない設定で、二人が仲良くなる過程がとても自然です。恋だと気付いてからの唯純の告白の素早さはとても男前で、男同士の恋愛の良さを改めて実感出来ました。天沢の煮えきらない態度にモダモダというよりモヤモヤしましたが、補導するフリという職権乱用した邪魔の仕方にはとてもトキメキました。使い方上手いなと思うと同時に、その卑怯さを分かっていながら、咄嗟にお巡りさんという立場を利用してまでも邪魔したくなった焦りと嫉妬には天沢の気持ちが込められていたと思います。
描き下ろしでようやく二人は結ばれますが、クソド真面目で優しさの塊である天沢が、ガッツリ性欲があってSっぽい攻め気質があったのには、唯純同様驚きました。でもその意外性と野獣っぷりがものすごくエロくて最高でした。もっとこの二人のいちゃいちゃが見たかったです。
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エレベーター・ストラテジー

春之
幽霊の正体は男二人のエロプレイ
- (4.0/5.0)
- 2024/06/05
同期入社だけど犬猿の仲であるサラリーマン二人が、深夜にエレベーターで二人きりになったことをきっかけにえちな関係に発展し、いつの間にか恋になっていくお話。
いきなりのエレベータープ（▼続きを見る）

同期入社だけど犬猿の仲であるサラリーマン二人が、深夜にエレベーターで二人きりになったことをきっかけにえちな関係に発展し、いつの間にか恋になっていくお話。
いきなりのエレベータープレイから始まる男二人のエロエロな関係に、戸惑いながらも目が離せなくなりました。作者様のあとがきで、個室でのエロが描きたかったことからエレベーターがチョイスされたようでしたが、なぜそこなのかという意味合いがもう少し欲しかったような気がします。ストラテジー=戦略、という意味であるなら、エレベーターという場所にもっと注目した展開でも良かったかなと感じました。
それでも、エレベーターの一件以来、気持ちの変化が見て取れるストーリーで、好きが育っていく過程は良かったです。元彼ストーカーを気持ち良く撃退してくれたのもスッキリしました。
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怪盗かまいたち

都戸利津
大胆不敵、人の心をも盗む大怪盗
- (5.0/5.0)
- 2024/06/05
予告状通りお宝を盗み出す怪盗かまいたち、その鮮やかすぎる驚きの手口を大胆不敵な方法でやってのける巧妙な手腕を楽しめるお話。
「嘘解きレトリック」を描いた作家様の、違った手法のミス（▼続きを見る）

予告状通りお宝を盗み出す怪盗かまいたち、その鮮やかすぎる驚きの手口を大胆不敵な方法でやってのける巧妙な手腕を楽しめるお話。
「嘘解きレトリック」を描いた作家様の、違った手法のミステリー。物語の最初からこの人犯人でしょと分かるのに、あまりにも大胆であまりにも上手い話っぷりにいつの間にか犯人ではないような気にさせられてしまう。念入りな下準備に話す順番の構成、そして話を聞いた人が幾重にも受け取れる言葉のチョイス。全てがとても巧妙なのに、全く不快感なく、あっ晴れだと思わせる清々しさに感服したし、完敗だと思いました。それは、彼の安心出来る声と話し方、嘘のない言葉、親しみやすい人間性と人の心に寄り添ってくれる優しさ故なのだと思うと、かまいたちが盗むお宝以上のものを被害者は与えられているのかもしれないと感じました。この作家様のストーリーの上手さはもっともっと評価されていいと思います。
最後に、「嘘解きレトリック」とのニアミス話がおまけでありましたが、これは本当に面白いし気になります。かまいたちvs鹿乃子＆先生、この二組が対決したら一体どうなってしまうんだろうととてもワクワクしました。同じ年代を描いた両作品、続編やコラボを期待したいです。
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ピンクスクラップ

ミユキ蜜蜂
なまいきざかりの世界観そのまま
- (5.0/5.0)
- 2024/06/04
「なまいきざかり。」に登場した殿キャプテンと彼女のあみちゃんのスピンオフと、なまいきざかりStory0、連載になる前の読み切りバージョンが入ったお話。
殿くん大好きあみちゃんと殿（▼続きを見る）

「なまいきざかり。」に登場した殿キャプテンと彼女のあみちゃんのスピンオフと、なまいきざかりStory0、連載になる前の読み切りバージョンが入ったお話。
殿くん大好きあみちゃんと殿くんの幼馴染みラブ。スピンオフだけど、なまいきざかりらしい勢いと大事な場面でキュンとさせるミユキ先生の手法でとても甘々に描かれていて良かったです。
そして、なまいきざかりStory0。連載になる前のバージョンということで、展開も早いし本編とはちょっと違ったストーリーもありますが、成瀬は成瀬そのままでした。ユキは本編よりちょっと涙もろく女の子らしい気がしましたが、成瀬のふてぶてしさが全くブレていなくて、成瀬は生まれるべくして生まれたキャラなんだなと感じました。これを読むと、本編のユキ＆成瀬のキュンが欲しくなります。ここから練り直し膨らませた本編に繋がるのかと思うと、とても感慨深い作品です。
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初恋には敵わない！【電子限定描き下ろし漫画付き】

依子
底なしのポジティブ攻めに降参
- (5.0/5.0)
- 2024/06/01
小学生からの同級生で憧れの男と、家が隣同士になったことから再燃する恋のお話。
篠川と楓のキャラがとにかく最高です。イケメンで優しくて楓一筋の篠川と素直になれず篠川につれない態度ば（▼続きを見る）

小学生からの同級生で憧れの男と、家が隣同士になったことから再燃する恋のお話。
篠川と楓のキャラがとにかく最高です。イケメンで優しくて楓一筋の篠川と素直になれず篠川につれない態度ばかり取る天の邪鬼の楓。そんな表の関係性と、実は計算高く攻撃的な一面を持つ攻めの篠川＆本当は篠川が大好きでグズグズに攻められたい受けの楓という真逆の力関係が存在する二人にドキドキしました。この二人のギャップ、天地がひっくり返るような関係性がとても尊いです。
物語はずっと篠川の押せ押せ状態ですが、滲み出る楓の満更でもない感じがまたとにかく良いです。それを敏感に感じ取った上で、今回こそは逃さないという粘着性の愛情が底なしのポジティブさと笑顔に表れていて、読んでいてとても面白かったです。えちもエロくて、パッと見の受け攻め関係と実際の受け攻めが逆なのがまた興奮しました。もう一つの短編も面白く、とても満足出来る作品です。
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好きでごめん。

オカモト優
結構早めに両想いに
- (4.0/5.0)
- 2024/06/01
地味で平凡な高校生が、モテ男子の幼馴染に6年も片想いをしていたが、それがバレてしまうお話。
元々ピクシブで描いていた作品ということで、普通の形態とは少し違っています。早々にタイト（▼続きを見る）

地味で平凡な高校生が、モテ男子の幼馴染に6年も片想いをしていたが、それがバレてしまうお話。
元々ピクシブで描いていた作品ということで、普通の形態とは少し違っています。早々にタイトルの好きでごめんという場面を回収し、後は二人の日常小話が続きます。その形態がとても淡々としていて、あまり盛り上がりがないお話になってしまっているのが残念でした。タイトルが山あり谷ありな物語性を感じさせるだけに、あっさり両想いになったのは拍子抜けです。
それでも片想い拗らせ系の晃太が幸せそうにしているのはとても良かったです。続編があるようなのですが、長いこと出ていないようなのがちょっと心配。二人のその後の恋愛模様を見てみたいです。
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ディレイル

相葉キョウコ
大学生同士にしてはちょっと幼い両片想い
- (4.0/5.0)
- 2024/06/01
無口で友達のいない男とたくさん友達はいるが愛情に飢えている幼馴染とのちょっと歪んだ両片想いのお話。
ハルと光、タイプの違った幼馴染同士が、実はお互いに相手の一番になりたいと思って（▼続きを見る）

無口で友達のいない男とたくさん友達はいるが愛情に飢えている幼馴染とのちょっと歪んだ両片想いのお話。
ハルと光、タイプの違った幼馴染同士が、実はお互いに相手の一番になりたいと思っている中で、良き親友としてルームシェアをする二人。ちょっとしたルール違反を機にその関係性に綻びが生まれ、戸惑いながらも一歩深い関係を築こうとするが、すれ違いで拗れてしまう。読んでいて思ったのは、ハルの想いの方が強いだろうけど、ハルの方が独りよがりの恋愛をしているということ。ある意味、これが陰キャの代償なのか、光がどんな風に考えているかよりも思い込みの方が強く、それが原因で拗らせてしまっていることに光の涙を見るまで気付かないというのは、大学生としてはちょっと幼すぎるかなと思いました。この内容なら高校生の方が現実味があるかなと感じます。
ディレイルとは脱線すること。つまり、物事が予定通りに進まない事を意味するそうです。でも、予定通りに進まないその意外性が恋愛の良さでもあるし、トキメキの要素だと思います。もっと恋愛の予想外の一面を楽しむ姿が見たかったです。
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嘘つき達の長い夜【単行本版（電子限定描き下ろし付）】

暮田マキネ
意外すぎるほどシリアスな続編
- (5.0/5.0)
- 2024/05/29
「僕の可愛い酔っぱらい」の続編、その後の二人に訪れる試練とその根源となるちぃさんの過去のお話。
前作では可愛らしかった二人が、今回は笑顔がなくなるくらいシリアスでツライ場面が続き（▼続きを見る）

「僕の可愛い酔っぱらい」の続編、その後の二人に訪れる試練とその根源となるちぃさんの過去のお話。
前作では可愛らしかった二人が、今回は笑顔がなくなるくらいシリアスでツライ場面が続きます。みんなの叶わない一方通行の想いが拗れ、全ての被害をちぃさんが被ってしまった過去の出来事はちぃさんをボロボロにするには十分だったと思います。ただ人を好きになっただけ、何も悪いことはしていないのに誰よりも傷つけられたちぃさんが痛ましく苦しかったです。
結局壽は何をしたかったのでしょうか。戻ってきてからの彼の言動には気持ちが見えませんでした。あとがきに書かれていたマキネ先生の設定だと、壽は離婚間際とのこと。昔と同じようにちぃさんを腹いせの対象として見ていたのでしょうか。ヒナが直接向かっていっても太刀打ち出来ない強さは、ただただ嫌悪感を生み出しただけでした。壽が何故あそこまで酷いことをしたのか、スピンオフなどでもっと深く掘り下げて欲しいです。
あとがきに、マンガには描かれなかった細かい設定が書かれていましたが、その辺も含めてもう少し詳細な内容でボリュームのある巻数でも良かったかなと思います。上手くまとまっていますが、分からないことも多く、あとがきの設定でかなり補完されました。あの細かい設定を活かさないのはもったいないと思いました。
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新装版僕の可愛い酔っぱらい【単行本版（電子限定描き下ろし付）】

暮田マキネ
唇がツヤツヤでセクシー
- (5.0/5.0)
- 2024/05/28
イケメンだけど恋愛下手ですぐにフラレてしまう大学生が、居酒屋バイトの板前の男にキスされたことをきっかけに、彼を意識し恋に落ちるお話。
酔っぱらいちぃさんのキスがきっかけでヒナが急（▼続きを見る）

イケメンだけど恋愛下手ですぐにフラレてしまう大学生が、居酒屋バイトの板前の男にキスされたことをきっかけに、彼を意識し恋に落ちるお話。
酔っぱらいちぃさんのキスがきっかけでヒナが急に意識するという王道なストーリーですが、二人の心理描写が丁寧で分かりやすいです。また、恋愛に対する二人の経験値の差を上手く描いていると思いました。ちぃさんは、恋愛に臆病だけどゲイとしては経験豊富だし、ヒナは恋愛経験は豊富だけど感情を抑えきれない若さがある。年の差、恋愛経験の差、エロ経験の差が如実に表現されているのが面白いと思います。
また、キスがきっかけだからなのか、事あるごとに唇がツヤっぽく描かれているのがとてもセクシーでドキドキします。唇からエロさが漏れ出ている気がしました。
そして、まかない飯としてりーるー先生の描いたちぃとヒナの短編が入っているという何とも面白い構成。商業作品として、こういうことが許されるなんて信じられないという思いと、すごいという感心した気持ちでいっぱいになりました。
次作への闇も注入された最後の1ページまで楽しみながら読める作品です。
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墜落JKと廃人教師

sora
死ぬことにすら前向き過ぎる斬新さ
- (5.0/5.0)
- 2024/05/27
失恋を苦に屋上から飛び降りようとしていた女子高生と、それを止めに入った先生との恋のお話。
死にたがりの扇言と一風変わった趣向で止めに来た灰仁。物語の最初から死のうとする主人公も斬（▼続きを見る）

失恋を苦に屋上から飛び降りようとしていた女子高生と、それを止めに入った先生との恋のお話。
死にたがりの扇言と一風変わった趣向で止めに来た灰仁。物語の最初から死のうとする主人公も斬新ですが、その扇言の上を行く程死ぬことに詳しくメンタル弱々な先生とのやり取りがものすごく面白いです。登場人物たちはみんな後ろ向きの暗い性格ですぐに弱気な発言ばかりしますが、誰一人としてそれを否定する人はおらず、みんなで鬱々とする中で芽生える同族意識が妙に心地良くなっています。暗い話を真面目に追求して、前向きに吹き飛ばす手法は独特で斬新で、ギャグとしても最高に面白いです。
過去の話が伏線として繫がっていたり、ぼっちばかりが集まってきて仲間が増えたりと、展開としても光明が見えるのが良いです。また、たまに灰仁にキュンとさせられるのもポイント。普段のクズっぷりからは想像出来ないイケメンっぶりも楽しめます。
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NGライフ

草凪みずほ
前世と現世の振り幅がすごい
- (4.0/5.0)
- 2024/05/26
1900年前に壊滅した都市ポンペイでの記憶を持つ男子高校生が、自分の周りにいる前世で関わりがあった人たちとの現世での日常を描いたお話。
自分だけ前世の記憶を持つ敬大。現世でその記（▼続きを見る）

1900年前に壊滅した都市ポンペイでの記憶を持つ男子高校生が、自分の周りにいる前世で関わりがあった人たちとの現世での日常を描いたお話。
自分だけ前世の記憶を持つ敬大。現世でその記憶に振り回されながらも、最愛の人や親友、家族たちとの日々を過ごすという突拍子も無いストーリーがコメディタッチで描かれています。敬大の記憶は前世のものとは思えないくらい明確で、そのせいか敬大はいつもシリクスであろうとするのが最初は面白いですが、途中からは混乱し切なくなってきます。前世の過ちを後悔するが故、敬大としての気持ちを蔑ろにしていたけど、全てを乗り越えて敬大の幸せを掴み取った結末はとても素敵だったと思います。
ただ、現世での人間性と前世での人間性が出てくるので、登場人物の数以上に人間関係が複雑です。また、その関係性も家族だったり友達だったり主従だったり恋人だったりと入り組んでいるので、ちょっと頭がごちゃごちゃになってしまいました。もう少し、人数を絞っても良かったかなと思います。
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マンガに、編集って必要ですか？

青木U平
漫画業界の裏側が見える
- (4.0/5.0)
- 2024/05/26
中堅漫画家と新人編集者の打ち合わせを描いたお話。
マンガを愛読する者ならば、一度は気になる漫画家と担当編集者の関係。打ち合わせという最大の仕事場でどんな事を思い、どんな風に信頼関（▼続きを見る）

中堅漫画家と新人編集者の打ち合わせを描いたお話。
マンガを愛読する者ならば、一度は気になる漫画家と担当編集者の関係。打ち合わせという最大の仕事場でどんな事を思い、どんな風に信頼関係を築こうとしているかを描いています。編集者がいるのかいらないのかという突き詰めた問いから、漫画家が求める編集者像とその仕事内容などが詳細に描かれていて興味深いです。ようやく坂本が信頼を得たと思ったら、そこからまさかの急展開。二人の作品が世に出るところまで見たかったです。
坂本はマンガ大好きなんだろうし、佐木の大ファンだったんだろうけど、思い込みが激しかったり、佐木の求めるものを汲み取れなかったりと、編集者としては未熟に見えました。その最たるものが、失踪してしまったこと。社会人として、してはいけないことのあおりをくらってしまったのが大ファンだった佐木であることは忘れないで欲しいです。結局、佐木の作品が報われることはなく完結というのにはモヤモヤが残りました。この作品の最大の問い、「マンガに、編集って必要ですか？」。この作家様の答えはどちらなんでしょうか。どちらの答えを描きたかったのか、どちらでもないというのを描きたかったのか、良く分からない終わりでした。
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手中に落としていいですか番外編～彼の名が知られる前について～

くれの又秋
巳鹿島の過去がもっと知りたい
- (5.0/5.0)
- 2024/05/23
「手中に落としていいですか」の番外編、巳鹿島がスカウトマンをやり始めた頃のお話。
新田と出会う前の巳鹿島のお話ですが、すでに現在の巳鹿島が形成されています。飄々とした対応と、人の（▼続きを見る）

「手中に落としていいですか」の番外編、巳鹿島がスカウトマンをやり始めた頃のお話。
新田と出会う前の巳鹿島のお話ですが、すでに現在の巳鹿島が形成されています。飄々とした対応と、人の内面を見抜く力、有無を言わせない圧すら感じる糸目の笑み、そしてどんな状況でも物怖じしない度胸とメロメロにしてしまうエロテク。一体どんな人生を歩んできたのか、巳鹿島のことがもっと気になるし、あの糸目で見つめられて内面まで丸裸にされてみたいとすら思いました。本編の続きが今から本当に楽しみです。
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メイジー・ラヴを綴って

くれの又秋
名作ともなる神エロ作品に間違いなし
- (5.0/5.0)
- 2024/05/23
【このレビューはネタバレを含みます】（▼続きを見る）

ノンケの男が友達に連れて行かれたゲイバーでゲイへの嫌悪感を口にしたことをきっかけに、居合わせた男にえちなお仕置きをされる。そこから体の関係が始まり、恋に落ちるお話。
お話の初っ端からのえちシーン。始まってすぐに蕩けるようなキス、そしてノンケをグズグズにさせるテクニックでメス堕ちさせる濃厚な絡み。全ての展開が数ページにも渡るねっとりとしたエロから始まるという常識を覆した構成が、何とも刺激的であり度肝を抜かれました。読者をいきなり興奮度MAXのエロ沼に落とし、その熱が冷めきらないうちに敦と日高の感情の波に飲み込み、気付けば愛しさや切なさで胸がいっぱいでした。全ての手法が見事だし、絵の描き込みも素晴らしく、修正も甘々で、これは名作の誕生に間違いないと思います。
敦はちょっとチョロイけど、とてもまっすぐだし、擦れてないいい子です。イケメンなのに控えめで、自分の非を認めてきちんと謝ることが出来る素直さがあってめちゃくちゃ可愛いです。日高はとにかくエロいんですが、それだけでなく、人の話をちゃんと聞いて許してあげられる懐の深さと優しさがあり、大人のカッコ良さがあります。二人の付き合いは始まったばかりだし、まだ今は敦の好きの気持ちの方が大きいですが、「気長に」と自然に言えてしまうくらい日高の愛も育ってきたところ。これは、日高の激重愛編という続編を期待するばかり。もっとラブラブな二人が見たいです。
史上最高、エロ度1000%の名作です。買わないと損だと思えるくらいの神作品です。
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